「英語の受け答えでいつも固まる…!」
と悩んでいる人におすすめしたいのが「コミュニケーション・ストラテジー」という考え方です。
英語が苦手な人でも困ったとき焦らずにコミュニケーションを行うことができます!
ただ、あまり知られていない考え方なので
「いや、そんな方法、聞いたことないけど…」
と思う人が多いと思うので、今回は、コミュニケーションストラテジーの概要と具体的な例をわかりやすくご紹介します!
英語がニガテだけれども英会話をもっと円滑にしたい!と感じる人の一助になれば幸いです!

駐夫「らーにゃ」× ママ留学生「こっこ」夫婦です
●妻:マギル大の大学院生、世界中の学生と交流中!
●夫:英語が超ニガテ、海外生活になり悪戦苦闘中!
●子:娘(6歳)と息子(4歳)、現地の学校にて成長中!
Contents
コミュニケーション・ストラテジーとは

まず「コミュニケーション・ストラテジー」とは何か。
一言で言うと、英会話で自分の意図を伝えたり、相手の話を理解したりするための「やりとりの工夫」です。
例えば、言いたい単語が出てこないときに
- えぇと…、と自然に時間を稼ぐフレーズ
- 聞き取れなかった時に聞き返すフレーズ
- 相手の言葉を繰り返して理解を確認するフレーズ
など、が代表的なものです。そのほかにも
「ジェスチャーや表情で伝えたいことを補う」
という言語のスキルだけでなく、実際の会話をスムーズに進めることも含めて、会話を円滑にする技術全般を指します。
特に英会話に慣れていない時は、限られた語彙や文法でも会話を成り立たせるための重要なスキルです。
学習を続けながら、これらのストラテジーを意識して使うことで、実践的な英会話力が大きく伸びていきます!

これを知る前は、言葉に詰まると「苦笑いしてごまかす」ことしかできず、めちゃ気まずかったです。
コミュニケーション・ストラテジーのフレーズ

次に「具体的な考え方・フレーズ」についてです。
ワタシ自身、英語のコーチにコミュニケーションストラテジーを教えてもらい
下記の8観点で困ったときのフレーズが準備ができることで会話がグンと楽になります!
- 聞き返しのフレーズ
- 回避/話題転換のフレーズ
- 意識的・転移のフレーズ
- 言い換え(パラフレーズ)のフレーズ
- 援助要請のフレーズ
- 時間稼ぎ
- 身振り(ジェスチャー)
- 社交辞令への対応
英会話が苦手な人には特に即効性がある内容なので、1つでもいいので使えるようになっていきましょう!
それぞれ解説していきます!
1. 聞き返しのフレーズ
1つ目が「聞き返し」です。
正直なところ、これが一番使う頻度が高いと思います。
聞き取れなかった時・分からなかった時、困った時に使えるフレーズです!
反復要求
相手の発言を聞き取れなかったときに、もう一度繰り返してもらうための表現です。
丁寧に聞き返すことで、会話を円滑に保つことができます。
- Sorry?
- 「すみません(聞き取れなかったのでもう一度言ってください)」
- What did you say?
- 「もう一度お願いします」
- Can you repeat what you just said?
- 「言ったことを繰り返してもらえますか」
- Could you say that again?
- 「もう一度言っていただけますか」
- Would you mind saying that again?
- 「もう一度おっしゃってくださいますか」
説明要求
知らない単語や表現が出てきたときに、その意味や背景を説明してもらうときに使います。
理解を深めるために有効です。
- What do you mean by ~ ?
- 「〜で何を意味しますか」
- Could you explain 〜?
- 「〜を説明してもらえますか」
聞き取り確認
相手の言ったことを確認するため、自分なりに聞き取った内容を言い直すときの表現です。
ミスコミュニケーションを防ぐ効果があり、バイトなど仕事絡みの時は特に使える表現です。
- Did you say ~ ?
- 「〜と言いましたか」
- You’re saying ~ , right?
- 「〜と言っているのですよね」
- So, you mean~ ?
- 「つまり〜ということですよね」
理解確認
相手の言いたいことをきちんと理解できているかを確認するフレーズです。
会話の中で積極的に使うと信頼感が高まります。
- Does it make sense?
- 「理解できましたか」
- Just to clarify~ ?
- 「確認ですが〜」
2. 話題転換のフレーズ
2つ目が「話題の転換」です。
話題の転換は、話を強引に変えていく内容です。特に
「ヤバい!この話ついていけない!」
と思った時に苦笑いしてやりすごそうとはせずに、自ら会話を変えるほうが結果的にやりすごせます。
回避:
難しい話題や苦手な話から距離をとるときに使えるフレーズです。
話せない・話したくないことを伝えつつも、自然な形で会話をコントロールできます。
- I’m sorry for that I don’t know / I’m not sure about that.
- 「すいません、あまりよくわかっていません。。」
- I’d rather not say.. Let’s talk about something else.
- 「あまりいいたくないです。。別の話をしませんか?」
転換:
会話の流れを変えたいときや、より話しやすいテーマに移るときに使います。
話のネタに絡めて、スムーズなテーマの切り替えをしていきます。
- “By the way, did you hear about…?
- 「ところで、〜について聞いたことある?」
- “Speaking of …!、〜〜?”
- 「…といえば!〜〜はなんでしたっけ?」
3. 意識的・転移のフレーズ
3つ目が「転移」です。
表現が難しい言葉を自分の知っている別の表現に変えて理解を促す方法です。
逐語訳
日本語の表現をそのまま英語に訳す方法です。
意味が通じる場合もありますが、文脈によって注意が必要です。
- Ex) My head is going to explode.
- 頭が爆発しそう=とても疲れている
- Ex) I have a cat tongue.
- 私は猫の舌をもっています=猫舌です
言語転換
母語でしか表現できない言葉を、相手に説明を求めながら使う手法です。
会話の中でどうしても出てこない言葉をカバーするときに使えます。
- Ex) I went to a matsuri. You know, Japanese festival.
- 昨日、祭りに行きました。祭りは日本のフェスティバルです。
- Ex) It’s like “shōyu,” Japanese soy sauce.
- それは日本の醤油のようなものです。
コード切り替え
英語と母語を交互に使う方法で、特にバイリンガルに多く見られる戦略です。
相手の言語を一部挟んだりすることで、共通理解がある相手との会話を簡単にして親近感を持たせられます。
- Ex) I went to the コンビニ last night
- ワタシはコンビニに行きました。
4. 言い換え(パラフレーズ)のフレーズ
4つ目が「言い換え」です。
似た表現を使って、言いたいことを伝えるという方法です。
これができると語彙の表現・レパートリーが増えるため、英会話がそれっぽくなります!
近似表現
知っている言葉を使って、近い意味を伝える技術です。
語彙が少ない場合に非常に有効です。
- Ex) It’s like a big car… a truck….
- その車は大きい車で、トラックのようで…
- Ex) You know, a thing for cleaning floors… like a vacuum…
- 分からない?床を掃除するもので…掃除機みたいで…
造話
知らない単語を知っている語やルールで「つくって」伝える方法です。
文脈で伝わることも多いです。
- Ex) It’s like a “cold-medicine” for your stomach.
- それは胃袋への冷たい薬(胃薬)のようなものだよ。
- I took a “train-bus” to get here.
- ワタシは電車とバスが合体した(路面電車的な)車に乗った
遠回し表現 の考え方
伝えたい単語が出てこないときに、遠回しに説明する方法です。
丁寧な印象を与える場合もあります。
- Ex) It’s a tool you use to cut paper.
- 紙を切る道具=はさみ
- Ex) The place where you keep food cold.
- 食べ物を冷やす場所=冷蔵庫
5. 援助要請のフレーズ
5つ目が「援助要請」です。
相手に助けを求めることで、語彙や表現を学びながら会話を続けられます。
具体的には、翻訳ツールなどを使わせてらもらったりすることの許可どりです。
これも3つ目の展開とセットでフレーズを抑えると非常事態に備えられます。
- Ex) How do you say this in English?
- これは英語で何と言いますか?
- Ex) Can you help me say this better?
- もっと良い言い方を教えてもらえますか?
- Ex) I don’t know the word, but can you guess?
- 言葉が分からないけど、分かりますか?
6. 時間稼ぎのフレーズ
6つ目が「時間稼ぎ」です。
考えをまとめるために時間を稼ぐ表現です。これは、最も簡単に実践ができます。
「えっと」「うーん」といった言い回しがあり、話の流れを壊さずに自然な会話をキープできます。
- let me see…, well…, I mean…
- 待っている時の「えぇと」
- What’s the best way to put this…?
- 「これ…どう言えばいいだろう」
- How can I say this… ?
- 「なんて言えばいんだろう。。」
- I’m not sure how to explain it, but…
- 「説明のしかたわからないなぁ。。うーん。。」
- What I mean is…
- 「どう説明したらいいかわかりませんが……」
7. ジェスチャー付のフレーズ
7つ目が「身振り」です。
これも侮るなかれ、英語の表現と組み合わせることで覚えないといけない英単語を大幅にカットができ、相手に伝えられます。
英語で旅行をする時なども、ジェスチャーとセットで最低限のフレーズを抑えると、色々な場面で活用可能です。
- Ex) (指を刺しながら) like this
- 状況を説明するときなど
- Ex) (動作をしながら) drink, openなど
- 何かの動作を示すとき
8. 社交辞令のフレーズ
8つ目が「社交辞令」です。
英語表現でそれをそのまま置き換えると、変な感じになるため、無理やり英語化するのではなく
社交辞令としての反応をあらかじめ覚えておくと、反応に困りません。
- “Amazing! Beautiful”
- めっちゃいいね!素晴らしい!
- “I like it too, actually.”
- それ、私も気に入っています!
- “Well, it’s not too bad, is it?”
- これ悪くないでしょう?
以上!海外生活をする中で
「これは使える!」
と思ったワタシが使うコミュニケーション・ストラテジー8種類でした。

これらが使いこなせるだけで、会話で困ることがほぼなくなりました!!
コミュニケーション・ストラテジーを効果的に扱うコツ

最後に「これらを使いこなすコツ」についてです。
結論から言うと、コツは以下の3つを実践すればOK!
順に触れていきます。
コツ①:アウトプットする場を作る
1つ目が「アウトプット」をすることです。
日常会話は頭で理解するのではなく、とにかく使って慣れろです。
海外の人と直接話す機会がない人でも、語学スクールや、英会話イベントに参加するなども良いです。
またスクールがハードルが高いのであれば、オンライン英会話など使うハードルが低いものでも全然ありです!
ちなみにアウトプットする方法としては定額で使い放題ができる、ネイティブキヤンプがおすすめです!
コツ②:英会話をする時にゴール設定する
2つ目が「ゴール設定」をすることです。
これは、何となく英会話をダラダラやっても
「あ、コミュニケーション・ストラテジー使えずに終わった…」
となり、何も積み上がりません。
そうならないためにも、英会話をする機会があったら必ず
「今回の会話の中ではこのフレーズを試す!」
とゴールを決めた上で、実践してみて、その後に振り返って、何をどう使うと効果的かを考える習慣を作るのがポイントです。
特に、手帳や日記アプリを使っている人は英語の計画や振り返りを1日の行動に組み込むのが効果的です。

目標やゴール設定がないと上達するスピードが遅くなりがちです。。
コツ③:プロに相談しながら積み上げる
3つ目が「プロに相談」をすることです。
これは、コミュニケーション・ストラテジーだけに拘らないですが
素人が我流でやっても非効率であるので、英語をしゃべれるようになりたいならばなるべく早くにプロに相談する方がよいです。
ワタシは超絶コスパの良いSpeaknowコーチングを使ってみたのですがとてもいい感じでした!
なぜこのサービスにしたのかは別記事でご紹介しているので合わせてご参考にして下さい!
さいごに

英会話は一朝一夕でできるものではありません。
英語がニガテなワタシはコミュニケーション・ストラテジーを学んだおかげで英会話のハードルがグッと下がりました!
その結果、スピーキングが少しずつできるようになって、見える世界がだんだんと変わってきました。
英会話には色々な方法がありますが、やる気になれば誰でもいつからでもできます。
「英語で会話ができるレベルになりたい!」
と感じるのであれば、それが勉強する一番のベストタイミングです!
一緒に、英会話の勉強を続けて見える世界を変えていきましょう!!٩( ᐛ )و