今回は海外生活をして役立った「Learn Better」を紹介します。
海外生活を始めたが英語が全然上達しない。。
語学の学習はなんとなくしているものの、身になっているか不安になっている人はいませんか?
自己変革をさせたい時こそ、悩みに合ったビジネス書を読むのおすすめです!
ビジネス書を使うことで客観的に自分を見つめ直し、より良い方法を見つけることができます。
今回紹介する本は、効果的に独学するやり方を科学的かつ体系的にまとめた名著です。
「Learn Better ?? 聞いたコトないけど。。」
と感じる人も多いと思うので、そもそもの本の概要と含めて、何がどう使えるかを解説します!
海外で勉強を頑張る人の一助になったら幸いです!٩( ᐛ )و
駐夫「らーにゃ」× ママ留学生「こっこ」夫婦です
●妻:マギル大の大学院生、世界中の学生と交流中!
●夫:英語が超ニガテ、海外生活になり悪戦苦闘中!
●子:娘(6歳)と息子(4歳)、現地の学校にて成長中!
Contents
Learn Better とは何か
まずは「Learn Better」という本についてです。
本書は一言で言うと
「勉強の正しいやり方を徹底的に分析した本」
です。
事実、何百もの論文が引用されており、ビジネス書を超えてもはや研究発表です。
この本では効果的に学習を行うポイントを下記の6つまとめています。
- Value: 価値の定義
- Target: 目標の設計
- Develop: 成長の計画
- Expand: 計画の拡張
- Relate: 現実への結びつけ
- Rethink: 振り返りと再設計
ちなみに、勉強のやり方を自ら設計する力は「学習戦略スキル」と言われており2030年で求められるNo1の未来スキルとも言われています。
東洋経済などの有名メディアでもこれについての記事が取り上げられるなど近年注目されています。
この本の中身は以前、別ブログ(要約|Learn Better)でまとめているのでサマリーをサクっと知りたい人はこちらをご参考にしてください。
学習するための学習スキルって、ありそうであまりないかもね
語学スキルを高める6つの問い
では次に、これを「海外生活にどう応用」できるか。
この点では、下記の6つの問いを自らに問うことで効果的な学習方法が分かります。
- Value:
→なぜ語学を学びたいか? - Target:
→いつまでにどうなりたいか? - Develop:
→どのようにして積み上げるか? - Expand:
→やっていることは正しいか? - Relate:
→現実世界にどう活きているか? - Rethink:
→客観的にどう変化しているか?
英会話などを勉強する人などはこの6つの観点で考えればOK。
参考までにワタシの場合を例として下記に備忘録的にまとめます!
自分がもう一人の自分の問いかける手法をセルフコーチングともいいます。
問1:Valueを考える
まずは「価値の定義」について考えます。
具体的には「なぜ英会話を学ぶのか」ということを深掘りします。
ワタシの場合、ここがブレまくりでした。
というのも、駐夫として海外にきたものの、海外移住の主な目的は留学であり、中心人物は妻です。
そのため、夫のワタシは駐夫としてあくまでサポーターであり、英語を使って何かを成し遂げるといった目的意識が希薄でした。
(恐らく、他の駐夫・駐妻の人も同じような悩みを感じている人がいるのではないでしょうか)
そのため、改めて、この機会で何を成し遂げたいか色々と考えた結果
「帰国後に恥じない海外経験(キャリアブレイク)を積む」
という結論に至りました。
これをさらに噛み砕いて帰国後のゴールイメージを妄想した結果、下記の3つがポイントだと分かりました。
- 海外にいったからこそのネットワークを持っている
- 海外で仕事(バイト)をして海外で働く経験・心得がある
- 海外の教育を体感し、日本の教育の違いがわかる
ワタシは教育業界で10年以上働いており帰国後も同じ業界に戻るつもりなので
自分が働く業界にどう結びつけて付加価値を作れるかが一番のポイントでした。
また、海外で暮らしたからには、英語がしゃべれないとメンツが立たなく恥ずかしくなるだろうし
あわよくば、英語を使って友達を多く作ったり、海外で仕事をしたという経験をしたいという想いもめばえました。
これらが、そもそものワタシの海外生活におけるValueでした。
確かに、そもそもの想いがないと続かないよね
問2:Targetを考える
2点目は「目標の設計」です。
ここでは「問1: Value」で考えた内容をもとに、目標に落としていきます。
目標に落とす時のポイントは下記の3つです。
- 感情管理をとりいれる
- 具体例でイメージをつける
- 短期・長期で期限を切る
ビジネス系の記事では「目標設定=SMARTの法則」というのが一般的ですが
Learn Betterを読んでいると、これだけだと薄っぺらい目標しかできないようで、もう少し違う点に重きがおかれています。
具体的には、感情管理、自分の気持ちのコントロールを加味するという点が最重要です。
これは、自分がワクワクしたり成功経験を積んで自己肯定感が上がるポイントをどう設定するかという点であり、メタ思考が求められます。
また、先行研究では、成功例を多く提示できたかどうかで成果に大きな差がでるなどの結果もあります。
そのため、どれだけ成功例を読み込み、そのイメージを自分に当てはめられか(いわゆるイメトレ)も重要です。
ただ、SMARTの法則にでているような内容が不要かと言われるとそんなことはないので、当然期限を決めて目標設定する必要もあります。
感情管理について
ワタシの場合、自分の気持ちをどう高めるかという点では、大きく下記2点で考えました。
- 友達と楽しい経験(食事や対話など)をする
- 頑張った成果が数字などで見え成長を感じる
そのため、海外で友達を作ることや英語のテストはうけることは積極的に行い、目標ラインをつくることにしました。
また、英会話のテストはスピーキングに特化してオンラインでうけられるVERSANTというアセスメントをみつけたのでこれを利用します。
期限について
ワタシの場合は、期限が明確に2年(妻の大学院が修了するまで)のため、下記の観点で分解して、それぞれどうなっていたいか考えます。
- 2年後は?
- 1年半後は?
- 1年後は?
- 半年後は?
- 3ヶ月後は?
- 1ヶ月後は?
- 1週間後は?
ざっくりと目標を言うと、前半の1年は語学の強化とネットワーキングに努め、後半の1年はそこ学んだ語学力とツテでバイトや子供の学校行事にコミットします。
これを踏まえて、最初の半年(できれば3ヶ月)で英語でそれなりにコミュニケーションができるようになり友達を作りはじめます。
語学のレベルで言うとCEFRでB1、最低でも3ヶ月、B2に半年以内には到達することを考え、そこからは逆算して計画を考えます。
期限を決めるとそこまでにやらなきゃ!という気持ちになるのはワタシだけではないはず…!
問3:Developを考える
3点目は「能力の育成」です。
いわゆる学習プランで学習計画の具体的な中身ですね。
ここでポイントになるのは以下3点
- 思考とモニタリングの仕組化
- 質の良いカリキュラムの作成
- 外部のフィードバックの設計
まず前提として、良い学習プランとは何か、と言う点について、本書でははっきりと
「”思考を促す”ことが出来て、モニタリングがされている状態」
ということが書かれています。
つまり、自分の頭で考え、脳に汗をかき、正しく効率的な方法で頑張り続ける状態がベストということです。
カリキュラムも外部のフィードバック(先生やコーチなど)も思考を如何に促せるかがポイントになっています。
ワタシの場合は、英会話を話すというゴールに対して、どれほど試行錯誤ができるかと言う点で設計します。
スピーキング教材やリスニング教材、語学スクールやその先生なども含めて、数あるやり方をどう自分に合う形にするかを考えます。
確かに先生に言われると否応なくやるようになるよね
問4:Expandを考える
4点目は「学習の発展」です。
次に、「問3: Develop」で行った学習を拡張・発展させていきます。
Learn betterで調べられた研究から
「なぜなぜ思考で、前提を問う」
という方法で、今までのやり方を疑い、方法を抜本的にかえるというやり方です。
これには自分では普段気づけない点をあきらかにするということもふくまれており、周りの力を借りるのも有効な手段です。
Learn betterで学習効果が高い方法として仲間の集団作り(ポッセ)というのも紹介されています。
知的活動は伝染すると言われており、周りに触発される環境を如何に作るかがポイントです。
周りの人のやり方を自分に取り入れ、自分の方法を常にアップデートしながら進める方法がベストです。
周りの人と話をしているだけでも、気づきって必ずあるもんですよね。
問5:Relateを考える
5点目は「関連付け」です。
これはシンプルに、学んでいることと自分の実利をつなげるということです。
例えば、意味もなく英単語帳を覚えたところでモチベーションもわかず、学習効果も乏しいです。
一方で、もしも海外の人と付き合ったり、仲良くなったら、その人との会話で使えそうな単語はものすごい勢いで吸収できます。
これはその学びに実利があるからです。
そのため、これを逆に応用して、学ぶことと自分の身の回りで使える点を繋ぎ合わせることをします。
例えば身の回りの機会を作る例としては
- 英語を使う友達を作り定期的に遊ぶ/食事する
- 英語のボランティア(観光案内など)を行う
- 英語の副業/バイト(家庭教師/シッターなど)を行う
- 海外旅行しつつ民泊(AirBnBなど)で地元の話を聞く
- 海外で学校対応(保護者面談/PTAなど)を行う
- 海外でワーホリするかコミカレ/大学に通う
など。
さらに、英語日記なる方法も使って学んだことを次の会話で活かすネタにするという方法も取り入れます。
身の回りで使う機会ができると俄然やる気がでるよね!!
問6:Rethinkを考える
6点目は「学習の再考」です。
これは、客観的な事実に基づいて正しく自分を見定めると言う観点です。
気をつけなければいけないのが
「出来たような気持ちになる」
という点がLearn Betterの中でも力説されています。
「特に、中途半端な知識・経験があるとこの状態になる」
と言われており、例えば具体例としてTEDのプレゼンに対して
「内容は最高だが、教材としては最悪」
という評価をしています。
これは、素晴らしいプレゼンは、分かってもいないのに分かった気にさせる力がある点を指摘しています。
確かにこれはその通りだと思いましたが、では何をやればいいのか?
結論としては、テスト(アセスメント)を行います。
英会話にしぼれば英会話アセスメントを使い、客観的にどれくらいできるかを常に把握してそこからやり方を再考します。
これによって、日々の現実的な学習計画が立てられることができます。
テストは受けるのはダルいけど、結果がでるとなぜかモチベーションが上がります!
まとめ:効果的な学習10ステップ
では最後に「具体的な学習プランの立て方」についてまとめます。
ここまで、長々と書いてきましたが、具体的には何を考えればいいのか。
下記の10ステップで考えると効果的な学習プランを作れることが分かりました。
- STEP1: そもそもなぜ学ぶかを考える
- STEP2: 長期と短期の目標を設計する
- STEP3: 感情の高まる点を考慮する
- STEP4: 頭がフル回転する教材を使う
- STEP5: モニタリングの仕組を作る
- STEP6: 先生やコーチをつける
- STEP7: 仲間とコミュニティを作る
- STEP8: 身の回りに機会を作る
- STEP9: テストを申込む計画化する
- STEP10: 振り返り見直す場を作る
何かの学習プランをつくる際は上から順に考えていけば、必要な観点が抜けることはないです。
また、学習プランの質を上げるにはLearn Betterを購入した上で、必要箇所をつまみ食いしながらプランを立てると効果的なプランが作れます。
本書は、超分厚い本のため、Kindleで一冊データでいれておくとタブレットでもスマホでも必要な時にいつでも確認ができて便利です。
自ら独学をする人は勉強のお供にとりあえずいれておきましょう!
さいごに
人生100年時代といわれる今、社会人を続けていく上でも新しい知識の学習は切っても切り離せません。
そのため、自分で自分を教育するために上記の視点・ノウハウを確立することはこの後大きな差になります!
自分の特徴を踏まえた自分に合ったカリキュラムを自分で創ることで、学び続ける回路を作れます!
勉強するのに遅すぎることはありません!
今後、いつでも使える学習スキルを一緒に身につけていきましょう!!٩( ᐛ )و