
今回はパスポートを紛失した時の対応を解説します。
旅行中にパスポートをなくしてしまうと
「帰国できるのか…。。」
「どうやって手続きを進めればいいのか。。」
と状況や対応がわからずパニクります。
実際に、私たちも両親が来た時にパスポートを紛失して、一瞬で青ざめた経験をしています。
そこで今回はパスポートをもしも紛失してしまったらどのような対応が必要になるのか。
「パスポートをなくしたかも…!」
「ヤバい!どうしよう…!!」
と混乱している人でも冷静に対応ができるように紛失直後に取るべき行動や情報を整理します。
さらにモントリオールの総領事館のアクセスや連絡先も掲載しているので、万が一の時の備えとしてぜひ役立ててください。

駐夫「らーにゃ」× ママ留学生「こっこ」夫婦です
●妻:マギル大の大学院生、世界中の学生と交流中!
●夫:英語が超ニガテ、海外生活になり悪戦苦闘中!
●子:娘(6歳)と息子(4歳)、現地の学校にて成長中!
パスポートをなくしたらどうなるか

そもそも「パスポートを紛失したら」どうなるのか?
結論、帰国ができません。海外に閉じ込められます。
というのもパスポートがないと出国・入国ができないルールになっているからです。
帰国するための対応・必要な書類とは
ではパスポートを紛失したらどうすればいいのか。
パスポートを紛失した場合、帰国には「帰国のための一時的な渡航書」か「新しいパスポート」が必要になります。
これを発行するには、まず警察署で紛失証明(Police Report)を取得し、大使館や領事館に提出します。
その際、身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど)や、旅程を証明する航空券の控え、証明写真などを揃えることが求められます。
もし手元に身分証が一切ない場合は、日本にいる家族に日本の役所に依頼して戸籍謄本を取り寄せるなど身分証明をする必要があります。

こっこ
実際に起きたことをベースに具体的なプロセスを備忘録的にまとめます。
パスポートを無くした時の緊急対応の7ステップ

では”具体的に何をすればいいか”
私たちも実際にパスポート紛失をした際は、ネットとChatGPTの力をフル活用して、なんとか対応しきり、無事予定の帰国便で両親を日本に帰すことができました。
結論としては下記の7ステップで対応を進めました。
ステップ1:思い当たるところをとにかく探す
STEP1は「徹底的に探す」です。
当たり前ですが、まずはよく探すしかありません。
- 落ち着いて最後に出した時を考える
- 滞在先のホテルの部屋
- バッグのポケット
- 使用したカフェやレストラン
などを徹底的に確認します。
紛失ではなく単なる置き忘れのケースもあるため、慌てて次の行動を取る前にまずは確認を重ねましょう。
ステップ2 センターに問い合わせ・方針検討
STEP2は「落とし物センターへ連絡」です。
ホテル、飲食店のほか、空港、鉄道駅、バスターミナルなどを利用していた場合は、落とし物センターに連絡しましょう。
現地の遺失物担当窓口は警察と連携していることが多く、紛失物が届けられている可能性があります。
問い合わせの際は、パスポートの特徴(色やカバー、ケースの有無)や名前を正確に伝えましょう。

実際、私はショッピングモールで財布を落とした事があるのですが、奇跡的にモールの問い合わせセンターにいったらありました。
連絡をしきって、それでもない場合の方法は2つ
- パスポートの再発行
- 一時的な簡易パスポート発行
ちなみにパスポートの再発行には1週間近く時間がかかり、簡易パスポートは帰りの指定の便のみの有効(フライト変更したら失効)になります。
それぞれメリデメはありますが、どちらでいくかを検討します。
私たちは②の対応を進めました。
下記でやり方はまとめます。
ステップ3 大使館の緊急窓口に相談
STEP3は「大使館連絡」です。
STEP2までで見つからなければ、大使館や総領事館へ連絡を入れます。
領事館には緊急対応の窓口が設けられており、今後必要な手続きや持参すべき書類を案内してもらえます。
この電話窓口で上記の方針も相談した上で、その後にやることをまずは電話越しに相談して聞きます。
聞く項目としては
- 臨時パスポート発行に必要なものは何か
- 対応してもらえる警察署はどこか
- 何をもらえばいいか
- 領事館の営業時間と場所はどこか
- 領事館に提出するものは何か
- 再発行の費用と日数はどの程度かかるか
- 証明写真などはどこでとれるか
直接、領事館にいってから相談するでもいいのですが、その場合、2度手間になるため、電話ごしに聞けることは聞いて準備を進めましょう。
電話越しの対応だとわからないと言われる場合は、聞ける範囲まで聞きましょう。
ステップ4 警察署でPoliceReportを取得する
STEP4は「PoliceReport取得」です。
現地警察で「Police Report(紛失届)」を取得することが必須です。
この証明書は、大使館や領事館で渡航書を発行する際に必要となります。
なぜ来たかを聞かれたら「パスポートを紛失して再発行が必要なためポリスレポートが欲しい」と言えば伝わります。
警察署では滞在先の住所や紛失場所をできるだけ詳しく伝えましょう。
証明書を受け取ったらコピーを保管しておくと安心です。
ステップ5 それ以外の書類を揃える(要写真印刷)
STEP5は「必要書類を揃える」です。
警察の証明書(Police Report)と併せて、航空券の予約確認書や本人確認書類、証明写真などを準備します。
写真印刷できる場所も聞いて、指定の場所でとります。
モントリオールの場合はPharmaprixで証明写真を作ることができました。
あらかじめ書類を整えてから領事館にいくと手続きが円滑に進みます。
参考:身分証明書が一つもない場合
日本の親類に連絡をとって、戸籍謄本のデータを送る必要があります。
手元にパスポート以外の身分証がない場合は、日本の家族に依頼して戸籍謄本を取り寄せる方法があります。
今回、まさかの母親が、身分証明書がパスポート以外にないという状況が発生したため、日本に住む妹に依頼をしてなんとか対応できました。
2025年現在、該当する本人が籍を置く役所にいって戸籍謄本をとらずとも、
近い親族(第一親等?)に依頼ができれば、戸籍謄本のデータを暗号化したものをどこの役所でも電子データを閲覧・取得できる制度ができたため、それを共有してもらうことで何とかなりました。

妹よ、ありがとう。。
ステップ6 領事館に提出・スケジュール調整する
STEP6は「スケジュール調整」です。
揃えた書類を領事館に持参し、担当窓口で手続きを行います。
発行には数日かかる場合があるため、渡航日程に合わせて予定を調整しましょう。
私たちの場合は数日後に両親は帰国予定でフライトも決まっていたので、無理をいって大使館の方に少し急いでもらってなんとか調整ができました。
ステップ7: 書類を受け取り、簡易パスポートで帰国
STEP7は「簡易パスポートで帰国」です。
手続きが完了すると「帰国のための渡航書」または「新しいパスポート(簡易パスポート)」を受け取れます。
渡航書は一度限りの利用ですが、これがあれば帰国できるようになります。
受け取りの際は内容を確認し、航空券と一緒に必ず保管しておきましょう。
以上です!!
参考:空港での対応
ちなみに、これで帰国する場合、オンラインチェックインはせず、早めに空港に行って空港のカウンターでチェックインすることにしました。(パスポート番号が異なるため)
この時点では問題なく通過できたのですが、最後、搭乗直前のパスポートチェックでは引っかかったそうです。。
さらに、日本到着後も入国審査で引っかかったようです。。
ただ、日本に着いてしまえば日本語で説明ができるので問題ないかと思いますが、出国までは気を抜けない感じのようでした!
参考:実際にやって一番大変だったこととは?
一番大変だったことは、警察署での対応です。
警察に行くと言っても、日本のように駅の近くに交番があるわけではないモントリオール。
普段の生活で警察署を意識することもなく、かつその日は日曜日だったので、
「どこにあるのかもわからなければ開いている保証もない…」
と諦め気味でした。
Police Reportはオンラインでも出せるようなのですが、質問に答えていく欄で、
「なくした物はパスポートですか?」
という質問があり、
「はい」を選ぶと、「911に電話してください」との案内が。
人生初めて911に電話しました。
事情を伝えると、聞かれたことは以下のとおり。
- 電話している人の名前、電話番号、住所
- どこでなくしたと思うか(モントリオール内か外かの確認のようでした)
- なくしたと思われるタイミング
- 帰国予定日
そのあとに、住所から最寄りの警察署の住所を教えてくれ、19時までに開いているから19時までに行くように言われました。
しかし本人でないとだめらしく、本人が19時までに行くことができない旨伝えると、24時間開いている警察署を案内してくれ、そちらに行くように伝えられました。
警察に行くとすでに前に一名対応中。その方が終わらないと対応してもらえないらしく、結局話を聞いてもらうまでに約2時間半警察署内で待つことに・・・。
ようやく呼ばれ、事情を聞かれながら、警察がレポートを書いてくれ、police reportを受け取れました。呼ばれてから受け取りまでは30分程度でした。

この時はツマが行けず、英語ができないワタシが対応をしました。初めてのことでうまく伝えられず警察の人にハァ?って顔をちょいちょいされるのが辛かったです。

こっこ
この時点から、仮にパスポートが見つかっても失効とされてしてしまうんだってね。
モントリオールの日本国総領事館の情報

最後に「日本国総領事館の情報」です。
パスポートを紛失した際、最も重要な拠点となるのが日本国総領事館です。
モントリオールの領事館のアクセス・連絡先
在モントリオール日本国総領事館は、市内中心部に位置しており地下鉄駅からもアクセスしやすい立地です。
住所は「1 Pl. Monseigneur Charbonneau #3333, Montreal, Quebec H3B 3N2」で、最寄りは地下鉄グリーンラインのMcGill駅です。
電話番号は「15148663429」で、平日の営業時間内(9:00〜17:00)に対応が可能です。
参考:日本国総領事館で出来るコト
最後に、領事館でできるコトについてです。
領事館では、パスポートの新規発行や帰国のための渡航書の交付が可能です。
(詳細はこちらの領事館ウェブサイトをチェックしてくださいね!)
また紛失証明や戸籍関連書類の確認、各種認証業務なども行っています。
さらに事件や事故に巻き込まれた際の支援や、在留届に基づく安否確認のサポートも受けられます。
領事館は「困ったときの総合窓口」として機能しているため、単なる書類発行に限らず、安全面でも心強い存在となります。

こっこ
最新の情報などは、ぜひ領事館のウェブサイトで確認されてくださいね!
さいごに|パスポートを紛失してしまったら

海外でパスポートを紛失すると、不安や焦りが大きくなりがちですが、正しい手順を踏めば必ず帰国の道は開けます。
まずは落ち着いて探し、見つからなければ警察や領事館に連絡し、必要書類を揃えるましょう!
どの国であっても日本の総領事館があるため、現地での対応をサポートしてもらえるはずです!
旅行前に領事館の場所や連絡先を控えておくと、万が一のときにスムーズに行動でき安心です。