
今回は駐夫として1年過ごして分かったキャリアに関するコトを備忘録的にまとめます
海外暮らしをして約1年!
1年経って海外の生活に完全に慣れました。
また、現地で知り合った海外のパパママ友達、仕事先や日本人コミュニティで知り合ったワーホリの人などなど
いろいろな出会いと、色々な経験をする中で、海外でのキャリアの積み上げ方について多くのことが分かってきました。
そこで、今回は国家資格キャリアコンサルタントの視点も交えつつキャリアに関する気づきを中心にまとめます。
「これから駐夫・駐在妻になるぞ!」
という人の他、
「すでに海外生活をして悪戦苦闘している…!」
「海外でどうキャリアを見出せばいいのか…!」
と悩んでいる駐夫・駐在妻の人はぜひ参考にしてみてください!
駐夫のリアルな様子を発信するので、似たような境遇の人の参考になったら嬉しいです!
(そんなんいいからどうすりゃいいか相談させろぃ!という人は相談の場も💁コチラにご用意しました)

駐夫「らーにゃ」× ママ留学生「こっこ」夫婦です
●妻:マギル大の大学院生、世界中の学生と交流中!
●夫:英語が超ニガテ、海外生活になり悪戦苦闘中!
●子:娘(6歳)と息子(4歳)、現地の学校にて成長中!
Contents
駐夫(駐在妻)として”12ヶ月” 生活して感じたコト

まず、現状について少し振り返ります。
早いものでカナダに来て1年も経つわけですが、英語が超絶苦手で熱で倒れた1ヶ月目と比べると状況は大きく変わってきました。
一言で言うならば
「色々と出来ることが増えてきた…!」
と、可能性を感じることができます。
具体的にはこの1年でやってきたことは以下の通り。
- 語学学校で苦手な語学力を底上げ
- 英語で就労にチャレンジして実践
- パパママ友達でネットワーク拡大
- 友人づてに相談機会やボランティア獲得
- 自分の専門性をサービスにして発信
- ブログやYouTubeやnoteで認知拡大
- クラウドソーシングで業務委託契約
会社員時代にはできなかったフリーランス的な働き方も試すコトができたので今までとは違う学びが多いです。
キャリア論の視点で言うと、その場その場で臨機応変にキャリアを変化させるプロティアンキャリアを実践できている感じがします。
この活動の中で、特に自分の今後のキャリアに影響しそうなことが多くあったので、論点を絞って少し掘り下げていきます。

ちなみに、駐夫とは「駐妻」や「駐在妻」という言葉の逆で妻に帯同する夫のことを指します。
駐夫(駐在妻)になって分かったキャリアを前に進めるポイント
続いて「駐夫のキャリア」について深掘ります。
当初は「キャリアが断絶して終わった…!」くらいにかなり悲観的でしたが、冷静に考えて行動できるようになると見方も変わってきました。
結論としては、海外で経験したコトやマインドの変化や新たなトライ自体が、今後のキャリアにつながっている感じがします。
この1年間を振り返って「これは今後のキャリアに影響する…!」と感じた気づきは以下の3点です。
- ゼロベースでも意外となんとかなる
→全然喋れずとも短期の語学強化から仕事アプライくらいにはなる - こだわりを捨てると動ける
→堅苦しく考えずに副業の延長くらいの感覚で色々トライして適正を見る - メディア活用で可能性が広がる
→海外にいるとWebメディアとクラウドソーシングのパワーがすごい
この感覚がつくと、悩める駐夫や駐在妻の方も、キャリアを作りなおす好機(プロティアンキャリア実践の場)として捉えることが出来ます。

次から、順に解説していきますね。
ポイント①:何とかなる!マインド
まず1点目は「何とかなる感」です。
実際にやって思いましたが、苦手でも行動していれば何とでもなるなという心境になります。
実際、英語がまるで話せなかった自分が、英語でコミュニケーションしてお金をもらえるようになる事は1年前では考えられませんでした。
ただ、やったことはシンプルで下記の3アクションだけです。
- 自分で英会話をかじってみる
- →やっていて効率が悪いことに気づき、1人でやるのは限界だと悟る
- 語学学校・コーチングを試す
- →やった結果、周りの人(似た境遇の人)と繋がれて、学ぶのが面白くなる
- 仕事にアプライをしてみる
- →周りに感化されてやり方を聞きながらアプライしてみる
この結果、一発でアプライが通って就労経験を得ることができました。
この試行錯誤をした期間は大体3ヶ月くらいです。(ちなみにその後4ヶ月でこの投資費用も回収できました!)
この「語学を学んで、その国の就労機会を得て、働いてみる」という流れはワーホリで海外に来る人のあるあるパターンですが
こんな30代中盤のおっさんでも全然何とかなるもんだなぁと気づけました。
また、いかに自分が悲観的で完璧主義であったかもよくわかりました。
当初は
「今までのキャリアが全部死ぬ。。」
「もう社会適応できないかも。。」
と、悲観的になっていましたが、いざ海外でできることが増えてくると、
「なんだ、これでも全然いいじゃん。」
「まぁ自分のペースでやりゃいいか。」
と変に焦るコトもなく前向きに捉えて動き始められるようになって気がします。
余談:日本人のアイデンティティ・特異性とは
上記の気づき(自己効力感アップ!)でも十分に価値があったのですが、合わせて思ったのが日本人としての自分の特異性です。
悲観的な考え方や完璧主義は一見ネガティブですがこれは表裏一体で、メリットにもなっている気がしました。
というのも、日本人は基準値がデフォルトで圧倒的に高いので、課題意識が強くて解決の行動をしがちかもと感じます。
実際、働いてみて思いましたが、ワタシは語学力がイマイチでも、仕事の丁寧さは割と評価された気がします。

時間外に仕事の予習をしたり、完璧にこなさないと気持ち悪くなるというのはだいぶ特殊なようです。
そのため、日本人として基準が高いということに気づければ、海外ではそれが強みとなって語学をカバーするくらいになります。
つまり、自分の特異性と気持ちをちゃんと理解できれば、異国の地でもなんとかなるなーと感じつつ、日本人の強みでは?と感じました。
(逆に、ゆるい思考の海外の人が、日本のような基準が高い国にきたら、マインド的なところで適応できないだろうなとも思っちゃいました。。)
ポイント②:こだわりを捨てて動く!
そして2つ目の気づきは「こだわりを捨てる重要性」です。
こちらに来てからはフリーランスのような働き方も色々トライできています。
英語での就労もそうですが、それ以外にも
- 自分でコンテンツを作って販売したり
- お悩み相談パッケージを作ってみたり
- アフィリエイトを試してみたり
- 人づてに業務委託の相談を受けたり
- オンラインを通じて日本の案件を探したり
などなど…
会社員時代には中々手を出せなかったコトも試すことができています。
ただ、どれも全て素人としてのお試しになるので、人に何か誇れるようなほどのものではありません。
ただ、そんな状態でも、行動ができたのはなぜかを考えると
「ちゃんとしたものじゃないと恥ずかしいから出来ない…」
という羞恥心や完璧主義のマインドを捨てられたコトがでかいかなと思います。
また、海外に来ている周りの日本人をみていても、
「ぇ、海外にきてもう自分の店出すの!?」
「ぇ、やり始めたばっかなのにもう起業!?」
と、行動している人は、驚くほど軽い感じで色々トライしています。
それに感化されてワタシも色々試したのですが、行動すると気づきがあってまた次の行動になつながります。
このサイクルに入ると前向き回路につながっていきます。

この行動パターンになれば、前向き思考になっていきます。
ポイント③:ウェブメディアのパワーを使う
最後の気づきが「ウェブメディア」のすごさです。
現在ワタシは自分のウェブメディアを運用しつつも、外部のメディアも利用しています。
それらを通じて、キャリアの相談を受けたり、キャリアコーチとして業務委託で法人サービスも請け負っています。
しかもカナダという日本から時間でいうと真逆のところにいながら、リアルの接点はないままに仕事を受けられるわけです。
現在は、クラウドソーシングでマッチングするのが当たり前の時代なので、自分の専門性をうまく見せられればマッチング可能です。
さらに、自分のメディアがあれば、そこを介して自分の商品やサービスを海外にいながら日本の人にもリーチができる。
これはすげぇことだなと感じるわけです。
当然、ブログなどはアフィリエイトで稼ぐという側面もありますが、それ以前に、
「自分を認知してもらって、話を聞いてもらう。」
これだけでも、実はすごいことで、海外にいるとよりそれを感じます。
実際、ワタシの場合でも
「ブログを見て相談しにきました…!」
「このnoteを見て相談しにきました…!」
という方が複数人いて、その度に
「おぉぉーー!!すげぇぇーー!!」
とうなってしまいます。

ブログはライフログ的な側面が強いので「こんな角度から相談が来るのか!」と驚きました笑
参考:仕事は禁止?扶養の人の考え方
最後に1点「制度的なことでコラム的なこと」も補足です。
おそらく、駐夫や駐在妻の人は、一時的に扶養になって海外に来ている人というのも少なくないと思います。
そうなると、問題になるのがその扶養の条件。
扶養されている人は
「一切働いてはいけない!」
と一見思えますが、じつはそうではありません。
調べると、扶養に関する、扶養控除や、社会保険のラインなど103万、106万、130万など色々なラインがあります。
例えば社会保険を自分で働く条件としては以下のようなもの
- 勤務先の従業員数が51人以上
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 賃金が月額88,000円以上
- 雇用期間が2ヵ月を超える見込みである
- 学生ではない
他にも細々ありますが、結論としては月8万未満であれば、どのラインにも引っかかりません。
また、異国の地で新しいチャレンジをしても、すぐにはよくて月5~6万程度くらいにしかなならないです。
そのため、ラインを超えないように稼ぐ金額を調整するのは全く難しくないです。
ここらへんの詳しい条件は金融機関のページなど専門性の高い記事などをチェックしておきましょう。
また、そもそもビザの種類として、働けないという場合もありますが、帯同者のビザによっては働けます(配偶者就労ビザ)。
ビザ的に厳しくても、その国で働けないだけなので、オンラインを通じて日本相手のビジネスは検討可能です。

詳細に調べるのが面倒だったりしたらChatGPT先生に聞いてやれることを考えるのも一手です。
駐夫(駐在妻)としてのキャリアの組み立て方
では、「キャリアの組み立て方」についてです。
駐夫(駐在妻)の人は、海外にいる間に独自の経験をどれだけ作れるかがポイントです。
ゼロベースであっても、なんらかトライしたらトライしただけ、自分の血肉になるので、せっかくやるなら興味があることを積み重ねましょう!
ワタシが今まで1年間、海外で過ごして分かった、駐夫(駐在妻)の方が帰国後も見据えたキャリアの組み立て方は下記の通りです。
- STEP1: 今までの棚卸しをする
- キャリアを棚卸し、現状を前向きに捉え直す、アンラーンする
- STEP2: 思ったコトを試す・繋がる
- 語学学校でもクラウドソーシングでもコーチやメンターつけるの推奨
- STEP3:専門性とメディアを磨く
- 専門性をつけてPFに、自メディアを持たない場合はメディア活用を極める
順に解説します。
STEP1: 今までの棚卸しをする
STEP1は「棚卸し」です。
まずはとにもかくにも、動き始めないとはじまりません。
ただ、今までの日本での経験や実績が豊富な人ほど、現状とのギャップに悩んで寝込んで最初の一歩が踏めなくなりやすいと思います。
そんな人はいきなり、何かを動くというよりは、まずは落ち着いて、素直に自分の気持ちと向き合いましょう。
具体的には、今までやってきたことを洗い出すキャリアの棚卸しや、改めて何がやりたいかを考える、やりたいリスト作りなどが効果的でした。
また、個人的には、日常的に自分の気持ちを吐露する、ジャーナリングという習慣をつけるコトで気持ちが落ち着き前向きに動く土台ができました。
これは書く瞑想と言われるマインドフルネスの1種ですが、自分の気持ちをおちつけ、自分の気持ちを前に向ける手法としてはお手軽でとてもおすすめです。

特に1ヶ月目は辛いので、自分の気持ちとの折り合いをどれだけ早くにつけられるかが勝負です。
STEP2: 思ったコトを試す・繋がる
次にSTEP2は「試すコト」です。
続いて、やるべきなのが、とにかくトライすることです。
海外にいて語学がおぼつかないと、
「自分になんかできる仕事がない!」
と悲観的になりがちですが、冷静になって考えると
- パターン①:語学を強化してアプライ
- パターン②:日本の仕事にトライ
の大きく2種類があります。
パターン①:海外で職場を獲得する
パターン①は日本/日本人に関わる求人を探せば、割と語学の壁を低くして突破することができ、国にもよりますが求人がまとまったサイトがあったりします。
それがなくともindeedやlinkedinなどを使うと直接やりとりができたり、日本人コミュニティに参加してそこから紹介というルートもあります。
また、当然、めぼしい業界・業種の採用枠をウォッチして正面突破する(場合によっては直接営業)するのもありです。(この場合は相当の語学力が必要です)
パターン②:日本の案件を獲得する
パターン②はすぐできます。ココナラなどは趣味の延長でどんなものもマイサービスにできますし、各業界でマッチングサービスが増えています。
またnoteであれば、自分のコンテンツを記事に載せて有料販売させることもできます。
さらに、クラウドワークスやランサーズなどに登録すれば、自分で案件をとりにいくことも可能。
社会人経験が長い人はビザスクなどを使って、プロフェッショナルヒアリングなどに対応するなどもありです。
マッチングサービスの最盛期の現代、手段はいくらでもあるので、ステップ1でいいなと思った方向でやれそうなことをトライしましょう!

調べると色々なサービスがあるので、自分の趣味でも今までの経験でも何でも仕事化してみましょう。
STEP3:専門性とメディアを磨く
STEP3は「専門性磨き」です。
最後は専門性を磨くコトです。
実績をつめば詰むほど、どんなニーズがあって、自分はどんなソリューションを提供できるかがわかります。
やればやるほど、見えてくることがあるので、まずは利益度外視で自分の方向性を見定めていきます。
そして
「この方向でいきたい!!」
と思ったら、その専門性に磨きをかけていきましょう。
また、この時にもっておきたのが、「自分の専門性の見える化」です。
具体的には帰国後もその実績や専門性がわかるようにポートフォリオにするという考え方です。
このためには、一番手っ取り早くおすすめなのは、自分のメディアをもつことです。
ブログでもYouTubeでも音声メディアでもどのようなものでもいいですが、自分の実績や専門性を他の人に見せられる形に見える化するのがおすすめ。
ただ
「自分でメディアを作って育てるほど暇じゃない!」
と感じる人は、STEP2で使っているメディアでの口コミや評価を高めつつも、そのプロフィールページをポートフォリオにするのもありです。
またSNSのサービスなどすでに運用しているものがあれば、そこに自分の実績や専門性が見える形にするのもありです。

ただSNSを個人的な友達とだけつながっているなどの場合は、別に立ち上げたほうが無難かと思います。
おわりに|駐夫(駐在妻)として改めて感じるコト
以上「駐夫として1年経って気づいたコト」でした。
海外で暮らす駐夫(駐在妻)の人は何かと、生きづらくて後ろ向きになることもあるかと思います。
ただ、長い人生の中で今がどんな位置付けかを考えると、きっと特別で希少なタイミングになっていると思います。
現状の捉え方次第で、長い人生のキャリアの中での良い転機になるはずです!
上記の気づきが、似たような境遇で悩んでいる人の参考になったら嬉しいです。
同じような境遇で悩んでいる人は目の前の機会を前向きに捉えて進んでいきましょう!!ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
参考:駐夫としてキャリア相談をする場を作りました。
また、最後にちょっとしたご紹介です。
海外に来てから駐夫・駐妻の方から相談を受けることも増えたので、オンラインでも相談に乗る場も作ってみました。

駐夫であると共に国家資格キャリアコンサルタントでもあるので、似たように悩んでいる人がいれば、お気軽にご相談ください。
特に、海外にきたばかりで、何をすればいいか、モヤモヤしている人などは整理するところでサポートできることも多いかと思います!
(人数は絞ってお受けすることとなる点だけご了承くださいませm( _ _)m